バンダイ キャンディ スタッフ BLOG

バンダイの食玩・お菓子・食品etc… “バンダイ キャンディ”の開発スタッフによる公式ブログです。開発担当者が交代で更新予定です。      ※このページでは、記載内容・商品等に関するお問い合わせは受け付けておりません。ご了承ください。

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「SMPADバイソンライナー&サイファイヤー」 プロダクトデザイン担当 宮内利尚氏インタビュー!!

みなさんこんにちは!

担当Yです。

「SMP ALTERNATIVE DESTINY 超獣戦隊ライブマン ライブロボ」好評発売中!

SMPADライブロボの詳細は先週公開したブログをご参考ください。↓

bandaicandy.hateblo.jp

 

そして、現在好評受注中「SMP ALTERNATIVE DESTINY 超獣戦隊ライブマン バイソンライナー&サイファイヤー【プレミアムバンダイ限定】」!

 

 

製品の詳細は、昨日アップしたこちらの開発ブログをご覧ください。↓

bandaicandy.hateblo.jp

 

今回はSMP ALTERNATIVE DESTINY全シリーズのプロダクトデザインを手がける「デザイナー 宮内利尚氏」をお招きしてSMPADバイソンライナー&サイファイヤーの開発秘話を語って頂きました!

さらに宮内氏が実際に制作した貴重な原型データも公開!緻密なディテールを是非楽しんで頂けますと幸いです。

 

 

それでは早速インタビューへ参りましょう!

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デザイナー 宮内利尚氏

BANDAIキャンディ事業部 担当Y

インタビュアー:河合宏之氏

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──まずバイソンライナーとサイファイヤーのデザインアレンジの方向性についてお聞かせください。

 

宮内氏:他の超獣と同じく、プロップのディテールをリスペクトし、それを再現するという前提のもとに進めました。ラフの段階からスーパーライブロボ、ライブロボ、超獣形態を行ったり来たりしながら、すべての形態が良く見えるように意識してデザインしました。ギリギリのラインを目指しています。

 

担当Y:サイズ感はボリュームアップし、テイストも変化していますが、まぎれもなくサイファイヤーとバイソンライナーだとしっかりと分かるデザインなんです。アレンジがなされても、それぞれのキャラクターが伝わるデザインになっていることが素晴らしいと思います。

 

──バイソンライナーとサイファイヤーのマシン形態のポイントをお聞かせください。

 

●バイソンライナー

宮内:目指したのは重機の重量感です。バイソンライナーはスーパーライブロボの脚部になるので、自分がイメージした「パースの利いた迫力のある姿」を再現するために、より迫力のあるプロポーションに変更しました。

 

宮内氏:バイソンライナーのポイントは、これまでの商品ではシールで再現していた後部のスラスターのディテールを、すべて立体的に再現した点です。劇中でライブボクサーへの合体シークエンスでプロップのディテールがチラッと映る箇所も参考にし、ディテールを突き詰めて行きました。

 
宮内氏:見落としがちなのが、後輪がダブルタイヤという点です。これだけ大きなビークルですから、荷重を分散するダブルタイヤを使うのは理に叶っています。ホイールのデザインもプロップを尊重しています。

 

●サイファイヤー
宮内氏:サイファイヤーは、プロップのプロポーションを活かしつつ、オリジナルデザインのイメージを壊さないように、慎重にディテールアップを行っています。

 
宮内氏:サイファイヤーの優れたデザインバランスを尊重しつつ、当時発売された玩具のディテールを取り入れ、ファイヤーミサイルについては若干延長しました。

 

宮内氏:サイファイヤー、バイソンライナーのタイヤのディテールは、当時のプロップの再現度を高めてデザインしています。

 

●スーパーライブロボ

 

──続いてスーパーライブロボについてお聞かせください。スーパー合体にふさわしく、非常に重量感のあるデザインにアレンジされました。

 

宮内氏:ライブロボがスーパー合体を行う目的を考えたとき、イメージしたのは重装甲と重武装で頭脳獣を圧倒する動く要塞です。敵の攻撃をものともせずに殲滅する…。そんなスーパーライブロボが持つ強さのイメージを具現化しました。

 

──スーパーライブロボのディテールで意識したことは?

 

宮内氏:アニメでも特撮でも、ロボットの最大の見せ場は合体シーンだと考えています。合体シークエンスをイメージしたとき、「どんなデザインが必要なのか」を突き詰めて考えていくことが、自分としてのメカデザインの方法論です。

 

──具体的なギミックへのこだわりをお聞かせください。

 

宮内氏:まずバイソンライナーの本体は、180度回転してスーパーライブロボの脚を形成します。巨大なパーツを回転させるために、膝にスラスターのディテールを設けて、合体時に噴射を行ってサポートするという流れをイメージしました。このスラスターは、バイソンライナー時には垂直上昇用のスラスターとしても機能します。

 

宮内氏:ライブロボの足が合体する部分には、4つのマイナスモールドを加えました。これは脚部のロック機構のディテールというイメージです。合体時に内蔵してあるツメでライブロボの足をホールドしつつ、マイナスモールドが回りながらロックする…というイメージでデザインしています。

 

宮内氏:バイソンライナー、サイファイヤーのコクピットはスーパーライブロボの肩になりますが、一度分離してから合体することを考えると、単体で移動する機能が必要です。そこで下面に共通のスラスターを設けました。

上:バイソンライナー、下:サイファイヤー 

 

──脚部はものすごいボリュームになっていますが、こちらのこだわりについてお聞かせください。

 

宮内氏:わかりやすい部分でいえば、足裏にある無数のシリンダーとスラスターです。一歩動くたびに、シリンダーが機能し、スラスターがサポートする…。様々な部位が多層的に動くことによって、巨大なものが動くという説得力を生み出しています。

 

宮内氏:補助脚を設けたのも、歩くときのバランサーとして機能させるためです。細かい装置が機能することで、巨大ロボットの歩行機構が機能しているというイメージを思い浮かべてもらえれば幸いです。

 

宮内氏:スーパーライブロボの関節…、特に武器を持つ腕部には、相当な負担がかかることが想像できます。そこで関節のサポート用として、腕部にもスラスターを設けました。腕部のスラスターが細かく姿勢制御しつつ、SMPADオリジナルのウェポンラックを構えたビジュアルを想像してみて頂けますと幸いです。

 

──あらためてSMPADにおける宮内さんのアプローチを踏まえると、ディテールと機能の連動を意識されていることが伝わってきますね。

 

宮内氏:デザインという言葉には、機能としての意味も含まれています。外観のシルエットだけをデザインと捉えられることが多いと思いますが、機能まで考慮しないとそれはデザインとは言えないのではないかなと考えています。表層的なシルエットだけのアレンジにならないように心がけつつ、作品とオリジナルデザインへのリスペクトを忘れないよう常に意識しています。

 

担当Y:これまで『スーパー戦隊』シリーズのロボは、様々な形で商品化してきましたが、宮内さんのようなデザイナーの方が特化したコンセプトを取りまとめて、新たに商品化する機会はなかなかありませんでした。しかし今回のSMPADというブランドで、新しいコンセプトで生み出せたことは大きな一歩だと思っています。

 

宮内氏:私自身もまだまだ作りたい『スーパー戦隊シリーズ』のロボがたくさんあります。可能であれば、SMPADの『スーパー戦隊シリーズ』として展開していきたいです。ファンの皆様のバックアップがあれば実現も夢ではありません。是非、応援をよろしくお願いします!

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いかがでしたでしょうか?

商品にかける熱量が伝わったかと思います!

ぜひ商品を手に取っていただければ幸いです!

 

「SMP ALTERNATIVE DESTINY 超獣戦隊ライブマン バイソンライナー&サイファイヤー」はプレミアムバンダイにて好評受注中です!

 

 

それではまた!

 

(C)東映

 

 

 

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SMP ALTERNATIVE DESTINY

プロダクトデザイナー

宮内 利尚

ミヤウチ トシナオ

数々のメカデザイン・ハイブランドプロダクトを創出し、今や世界でも注目を集めるデザイナー。デザインのみならず、企画立案、商品開発、原型師等多方面で活躍。今回の「SMP ALTERNATIVE DESTINY」では企画立案時からバンダイとタッグを組み商品化に取り組んでいる。

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