みなさんこんにちは!
担当Yです。
ついに情報解禁を行うことができました!
『トップをねらえ!』シリーズ、『勇者エクスカイザー』シリーズとみなさんにご好評頂いている「SMP ALTERNATIVE DESTINY」の新作第三弾!
「SMP ALTERNATIVE DESTNY 超獣戦隊ライブマン ライブロボ」‼
SMP100突破記念アイテム突破を記念して2022年5月に公開した「SMP 100 NEXT EVOLUTION」動画内で、企画の初お披露目となっておりました。
当時のPV内では、プロダクトデザインをご担当頂いている宮内利尚氏の最新原型をお見せしていました。↓
今回ついに!来る6月20日(火)より、「SMP ALTERNATIVE DESTINY 超獣戦隊ライブマン ライブロボ」の商品情報解禁&予約開始となります!
本開発ブログでは、「SMP ALTERNATIVE DESTINY」シリーズすべてのプロダクトデザインをご担当くださっている「デザイナー 宮内利尚氏」をお招きし、SMPADライブロボの詳細についてインタビュー形式で掘り下げていきたいと思います。(私、担当Yも同席させて頂きました。)
SMPADライブロボの開発経緯も非常に濃厚な内容になっているため、本日から3日間に分け開発ブログを投稿してまいります。本日から20日まで下記スケジュール&内容で投稿していきたいと思います。
■公開スケジュール
●17日(土) 12:00
<第1回>
「SMP ALTERNATIVE DESTINY」振返り&「SMPAD 超獣戦隊ライブマン」シリーズ コンセプト解説!
●18日(日) 10:30
<第2回>
「SMPAD ライブロボ」 各超獣形態に迫る!
●19日(月) 18:00
<第3回>
「SMPAD ライブロボ」 ロボット形態をデザイナー 宮内氏が解説!
●20日(火)
「SMP ALTERNATIVE DESTINY 超獣戦隊ライブマン ライブロボ」
商品情報公開&予約開始
それでは早速<第1回>のインタビューに参りましょう!
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<第1回>
「SMP ALTERNATIVE DESTINY」振返り&「SMPAD 超獣戦隊ライブマン」シリーズ コンセプト解説!
デザイナー 宮内利尚氏
BANDAIキャンディ事業部 担当Y
インタビュアー:河合宏之氏
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──SMPの新たな展開として、スピンオフブランドであるSMP ALTERNATIVE DESTINY(以下SMPAD)はどのように立ち上がったのでしょうか?
担当Y:ある書籍とのコラボ企画で、宮内さんとお会いしたことがきっかけです。そこで「なにか一緒にやりたいですね」という話になり、そこから発展していきました。
宮内氏:最初の打ち合わせで、SMPのハイディテールアレンジ版のラフをお持ちしたんです。当時、BANDAIキャンディ事業部さんのなかで、SMPのアレンジ版を模索していたので、「ハイディテール版もできるかもしれない」と思い、提案致しました。
担当Y:私のなかで、宮内さんが手掛けられたガレージキットのキングエクスカイザーが衝撃的だったんです。強烈な印象が残る伝説のガレージキット で、「宮内さんのアレンジラインで様々な作品で掘り下げていきたい」という思いが、SMPADの立ち上げを後押ししました。
↑「SMPAD 勇者エクスカイザー」シリーズの原型画像。宮内氏のガレージキットの原型が元になっている
──アレンジのコンセプトとして、どのような方向性を目指したのでしょうか?
宮内氏:作品に込められた意図を理解し、もっとも魅力的なポイントをリスペクトして、徹底的に考えることです。たとえば「SMPAD キングエクスカイザー」を例にすれば、あのシルエットは、毎週テレビで流れていた合体バンク後の決めポーズそのものなんです。幼少期の自分に衝撃を与えたあのシルエットをベースに、ディテールを突き詰めてデザインとして昇華させています。基本的にはそれがSMPADの考え方の基本になります。
↑宮内氏が語る通り、劇中のワンシーンが思わず頭に浮かんでくる仕上がり
また、プロのデザイナーである以上、個人的な思いだけではなく、ビジネス的な側面も考慮しなければなりません。自分自身が「一番かっこいい」と思えるデザインを目指したと同時に、「みんなががっこいい」と思えるデザインである点も意識しています。
──SMPAD第1弾が『トップをねらえ! ガンバスター』、第2弾が『勇者エクスカイザー』と、作品の傾向も異なれば、アレンジの方向性も異なる点も興味深いです。
宮内氏:逆に言えば、同じデザインコンセプトが、すべての作品に通じるわけがないんですよ。作品は企画から物語、登場するメカが作られた意図まで、すべて異なっています。ですから、SMPADのアイテムを並べていただくと、同じブランド、デザイナーが手掛けたものとは見えないはずです。毎回、同じようなアレンジになるのは、手癖でやっているだけに過ぎないと思っており、それでは「作品をリスペクトしている」とは言えないと考えています。
↑SMPADシリーズ第一弾、ガンバスター。このアイテムが全ての始まりとなった
↑SMPADシリーズ第二弾、キングエクスカイザー。国内外で高い人気を得た
──SMPADのデザイン作業は、どのようなプロセスで行われているのでしょうか?
宮内氏:他のデザイン作業と異なるのは、すべて三次元でデザインしているという点です。つまり、SMPADの二次元イラストは存在しません。ベースとして立体物になることが前提ですから、ディテールに関しても影や光の影響すらも考慮したデザインになっています。ディテールは線ではありません。線だけなら、光を当てると飛んでしまうし、シルエットにも残らない。僕が目指しているのは面としてのディテールです。これなら光や影でディテールが浮き彫りになりますから。ディスプレイしている環境で、ディテールの意味に気付かされるのもSMPADに仕掛けたマジックなんです。
──さて、SMPADの第3弾として、「スーパー戦隊シリーズ」のライブロボが発表されました。特撮作品が選ばれたのは、ファンの皆様も衝撃だったのではないでしょうか?
↑「SMPADライブロボ」 宮内氏による原型画像
担当Y:「次に何が来るんだ?」という期待感は意識したところです。とはいえ東映特撮ロボは、SMP シリーズだけではなく、遡ればミニプラシリーズも含めると、1980年代から作り上げてきたBANDAIキャンディ事業部のお家芸と言えます。それをもう一度SMPのスピンオフシリーズで作り上げていきたい。そこで宮内さんとの話し合いの中で、ライブロボをご提案いただきました。
宮内氏:まず、ライブロボは、スーパー合体の第一弾となる記念すべきロボだったということが重要でした。ベクトルは違いますが、初の勇者である『勇者エクスカイザー』との並びざまは「美しいのではないか」と感じたことも大きかったですね。
担当Y:胸にライオンがあるロボ、という点も惹かれたところですね。
──「スーパー戦隊シリーズ」のロボで、ここまで大胆なアレンジは初なのではないでしょうか?
担当Y:ええ。弊社ではキャンディ事業部を始め、東映様の特撮作品のメカは多数手掛けさせていただいてきましたが、アレンジアイテムはほぼ存在しませんでした。そこで宮内さんという世界的なデザイナーのアレンジアイテムとして、「スーパー戦隊シリーズを手掛けてみたいです」とご提案させていただきました。
ただ最初はアレンジする事に対して難色を示されておりましたが、東映様のご担当の方がとても親身に接してくださって。「どのようなアプローチなら可能性があるか」、「企画書の方向性をどうすればいいか」といった形でアドバイスをいただきました。『ライブマン』を第1話から再度入念にチェックしつつ、宮内さんと二人で1ページずつ企画書を練り上げていきました。
宮内氏:最後はラフ造形の出力品を持って行って、「ここからディテールを加えて行きます。この方向性で許諾をお願いできませんか?」とYさんに交渉してもらいました。立体で説得するという点も「SMPADらしい」と感じるところです。
↑デザインアレンジの方向性を説明するために製作されたラフ造形データ。実際の監修時は3Dプリンタで出力した造形品を直接持ち込み企画の説明を行った
担当Y:企画立案当時の社会の情勢も踏まえるとまだまだ対面で打ち合わせができない環境で、メールだけではなかなか企画のコンセプトをお伝えしづらい状況でした。SMPADの場合は「このクオリティのものを作りたいんです」と現物をお見せしたほうがコンセプトをお伝えしやすいと考えていたため、事前に先方と日程を調整させて頂き、説明にうかがうことができました。
宮内氏:どんなことでもそうですが、最初の一歩が一番大変なんです。今回、ライブロボで作れたことは、とても大きな第一歩だと言えます。
──BANDAIキャンディ事業部が積み上げてきた実績や関係がなければ、入口にすら立てなかったわけですよね。そういう意味では、また大きな足跡を印せたのでは?
宮内氏:今回のSMPADライブマン企画の始動と同時に、スーパーミニプラ スーパー戦隊シリーズの再販プロジェクトも動き出したという相乗効果があったことも、お伝えしておきたいことですね。
↑SMPADライブマン企画の始動ととも、2022年のスーパー戦隊シリーズ一斉再販企画も始動。キャンディ事業部全体でスーパー戦隊シリーズを盛り上げる施策が実行されている
現在はメガレンジャー、サンバルカン、ジェットマンのスーパーミニプラ再販を実施中!
詳細は下記リンクにアクセスしてご確認下さい!
担当Y:スーパーミニプラのライブロボは、企画立案当時すでに入手困難な状態でした。SMPADライブロボの発表タイミングで、スタンダードなスーパーミニプラ ライブロボ・SMPADライブロボどちらも楽しめる環境を作ろうと。SMPADライブマン企画が始動したからこそ、キャンディ部全体でスーパー戦隊を盛り上げていこう、という方針が固まっていきました。
宮内氏:SMPADが動くことによって、通常のSMPシリーズにも相乗効果がありました。その流れは今後の展開でも期待して欲しいところです。
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いかがでしたでしょうか…?
宮内氏のインタビューにより今回の「SMPAD 超獣戦隊ライブマン」企画の輪郭が見えてきたかと思います!
明日は『「SMPAD ライブロボ」 各超獣形態に迫る!』
なんと今回はライブロボ形態のみならず、専用パーツにより各マシン形態を再現できる…!その詳細は明日 18日(日) 10:30公開予定!
お楽しみに!
(C)東映
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SMP ALTERNATIVE DESTINY
プロダクトデザイナー
宮内 利尚
ミヤウチ トシナオ
数々のメカデザイン・ハイブランドプロダクトを創出し、今や世界でも注目を集めるデザイナー。デザインのみならず、企画立案、商品開発、原型師等多方面で活躍。今回の「SMP ALTERNATIVE DESTINY」では企画立案時からバンダイとタッグを組み商品化に取り組んでいる。
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