バンダイ キャンディ スタッフ BLOG

バンダイの食玩・お菓子・食品etc… “バンダイ キャンディ”の開発スタッフによる公式ブログです。開発担当者が交代で更新予定です。      ※このページでは、記載内容・商品等に関するお問い合わせは受け付けておりません。ご了承ください。

バンダイの食玩・お菓子・食品etc… “バンダイ キャンディ”の開発スタッフによる公式ブログです。

【前編】ミニプラ キュータマ合体シリーズ ついに始動(キュウボイジャーレビュー)

こんにちは。

スーパー戦隊食玩担当のN西です。

今年のスーパー戦隊食玩も去年と同じスタッフで、去年以上のクオリティを目指してまい進していきたいと思います。

今年もどうぞお付き合いよろしくお願い致します。

 

さて、12月末に情報公開になった『宇宙戦隊キュウレンジャー』ですが、子供達から大人の方まで反響はとても良いようです。

9人スタートという過去にないインパクトがあり、デザインもとてもカッコ良く、声優陣も個人的には電王の再来(!?)と感じてしまうほど超豪華です。

序盤の台本を読ませてもらうと、9人のキャラがしっかり立っていて、話の内容もかなりおもしろいです。

玩具もキュータマを中心に非常にプレイバリューの高いおもしろい内容で、バンダイの人間ながら「これはバンダイさん当てにきたな…!」と感じざるをえないぐらい弊社の気合いを感じます。

私はボーイズトイ事業部でゴセイ~ゴーバス、キャンディ事業部でニンニン~キュウレンジャーと企画開発担当として色々な戦隊に関わってきたのですが、今年は番組的にも玩具的にもかなり盛り上がるんじゃないかなと個人的に予想しております。

 

そんなキュウレンジャーの食玩も王道の商品ラインナップながら、質実剛健、一つ一つをしっかりカッコ良く、丁寧に作っております。

現状に甘んじることなく、一歩でも良い進化をさせられるよう、日々の開発進行をしているので、キュウレンジャー食玩にもご期待いただければと思います。

 

前置きが長くなってしまいましたが、そろそろ「ミニプラ キュータマ合体シリーズ01 キュウレンオー(2/21発売)」のご紹介に移りたいと思います。

f:id:candywrite:20170129180637j:plain

今回はちょっと情報量が多くなりそうなので、前編と後編に分けてたっぷりとご紹介させていただきます。 

 

 

●パッケージ

f:id:candywrite:20170129164935j:plain

まずは恒例のパッケージからです。(ロボ状態がネタバレしてますが…)

「シシボイジャーA」「シシボイジャーB」「オオカミボイジャー」「オウシボイジャー」「カメレオンボイジャー」「カジキボイジャー」の全6種です。

ジュウオウジャーのミニプラシリーズの中盤から段階的にやらせていただいていた「全種同じデザインで番号だけ違う」というデザインになっています。

ジュウオウジャーの時に大きな混乱もなかったので、今年もそのやり方を踏襲します。

このデザインのメリットはコストが安く済むということです。

「なんだよ自分とこの利益のためか」と思うかもしれませんが違います。

パッケージのコストを抑えられるということは、モノにコストをかけられるということです。

デザインが全種違うパッケージよりは見分けづらくなりますが、キュウレンジャーミニプラはモノに例年以上のコストをかけてクオリティの向上を図っていますので、ご理解いただけると嬉しいです。 

売場ではよく見てご購入していただければと思います。

 

 

●各ボイジャー

シシボイジャー(A+B) 

ランナーとシール

f:id:candywrite:20170129165009j:plain

f:id:candywrite:20170129165029j:plain

上がA、下がBです。

 

素組み

f:id:candywrite:20170129165123j:plain

 

完成

f:id:candywrite:20170129165145j:plain

 

ミニキュータマ

f:id:candywrite:20170129165212j:plain

 

…コメントしなければならないことが多いです。 

まずは皆様が一番気になったであろうミニキュータマのクリア成型についてです。

ミニキュータマの成形色についてはかなり悩みましたが、クリア成型にしました。

「当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、国内のクリア成形はとにかくコストがかかってしまいます。(量が少しでも)

昔からのミニプラユーザーの皆様は2年前のミニプラゲキアツダイオーの一部クリア仕様というのを思い出すかもしれません。

f:id:candywrite:20170129170824j:plain

ミニプラゲキアツダイオーはオレンジパーツをクリアにしたことによってコストが跳ね上がり、それまでの通常ミニプラの価格350円(税抜)から380円(税抜)にさせていただきました。

ぶっちゃけると、その時の評判がすこぶる悪く「もう一部クリアで380円は一生やってはいけない」と自分の中に刻み込まれました。

ということで「350円で通常成形色のミニキュータマしか道がない… でもそれをやると魅力半減以下で絶対売れない…」というジレンマに陥ってしまいました。

2~3時間悩みに悩んだ結果、「350円でクリアにすればいいんじゃないか」というシンプルな結論に達しました。

普通にやったらそんなことをするとコストが破綻してしまうのは目に見えていますし、その時点では解決策なんてありませんでした。

今だから言いますが、会社に対して「ミニプラのミニキュータマはクリアでいきます。コストは全然大丈夫です。」と宣言した時には実は全く五里霧中状態のハッタリでした…hiroさん(上司)すみません…。

しかしミニプラスタッフと作り方を0から見直し、検討を重ねているうちに一筋の光が見えてきました。

最終的にはコストアップを受け止めきることができず、少し身を切ることになってしまったのですが、ここはクリアにするかどうかで大きく反響が分かれるところだったと思うので、ちゃんと正解の道を歩めたと確信しております。

 

続いて、通常の成形色ですが、今年もかなりの部分を成型色分けで再現しています。

シシは全部で5色の成形色で構成されています。

この辺りも一筋縄ではいかなかったのですが、その辺りの開発秘話はスーパー戦隊食玩ポータルでコンテンツを作ってお話しようと思っております。

ジュウオウジャーではブログの開発秘話が皆様に楽しんで読んでもらえたようでしたので、今年は思い切ってスーパー戦隊食玩ポータル内に独立したコンテンツを作って、より深くミニプラのことを知ってもらおうということでプロモーション担当と一緒に検討中です。

開発秘話の他にも「ミニプラができるまで」的なコンテンツも用意する予定ですので、ぜひ楽しみにしていてください。

キュウレンオーはクリアパーツがあることも相まってジュウオウキングの約1.5倍の金型数になっており、歴代1号ロボの中でもダントツの金型数を誇ることになってしまいました。 

総成形色は12色(クリア含む)です。

ちなみに去年のジュウオウキング(キリン含む)が7色でした。

ちょっとセコい話になってしまいますが、『350円のコスパ』 という切り口で見るとミニプラキュウレンジャーシリーズはジュウオウジャーシリーズよりも確実に良いと思います。

 

シシボイジャーはさすがに大きすぎて二つに分割することにさせていただきました。

二つに分割しても箱にギリギリ入る量です。

というかちょっと入り切っておらず、ちょっと箱がモッコリしているようにも見えるのは私だけでしょうか…。 

シシボイジャーは組み立てる時にAとB二つ揃えて一気に組み立てるのがオススメです。 

もし一つずつ時間差で組む場合は、AやB単品では使わないパーツが出てきてしまうのですが、そのパーツはランナーから切り離さない方が後でAとBを合体させる時に困らないと思います。

 

ちなみに同じ2種(実は3種)のミニプラキューブイーグルと並べるとこんな感じです。

f:id:candywrite:20170129165252j:plain

シシボイジャーはボリューム満点です。

 

 

オオカミボイジャー

ランナーとシール

f:id:candywrite:20170129165332j:plain

 

素組み

f:id:candywrite:20170129165358j:plain

 

完成

f:id:candywrite:20170129165419j:plain

 

ミニキュータマ

f:id:candywrite:20170129165441j:plain

 

クリアを入れて3色の構成です。

注目していただきたいのはこの毛の表現です。

f:id:candywrite:20170129181653j:plain

ここは設計のこだわりポイントで、かなり細かく作り込みました。

このサイズでここまで細かい表現をするのは設計的にも金型的にも技術と精度が求められるので、何気なく入っている毛並みのモールドですが、設計の執念を感じてもらえると嬉しいです。

ちなみに口も開きます。

f:id:candywrite:20170129165556j:plain

 

 

オウシボイジャー 

ランナーとシール

f:id:candywrite:20170129165633j:plain

ちょっと分かりづらいですが、一番小さいランナーは茶色です。

 

素組み

f:id:candywrite:20170129165654j:plain

 

完成

f:id:candywrite:20170129165715j:plain

 

ミニキュータマ

f:id:candywrite:20170129165735j:plain

 

クリアを入れて4色使っています。 

眼のためだけに1色使うという贅沢なパーツ構成です。

とは言え、少しカラーポイントの多いデザインなので他のものと比べるとシールが多めです。

こちらも口が開きます。

f:id:candywrite:20170129165818j:plain

 

 

カメレオンボイジャー

ランナーとシール

f:id:candywrite:20170129165836j:plain

 

素組み

f:id:candywrite:20170129165902j:plain

 

完成

f:id:candywrite:20170129165923j:plain

 

ミニキュータマ

f:id:candywrite:20170129165954j:plain

 

今回の私のお気に入り、カメレオンボイジャーです。

成型色はクリアを入れて、なんと驚愕の5色です。

1種で5色の成形色を使った通常販売品は初ではないでしょうか…。

ちっちゃいかわいいやつですが、ミニプラ色分け技術の現時点での最高峰です。 

しかも口が開いて、中のベロが飛び出すギミックもちゃんと再現したニクイやつです。

f:id:candywrite:20170129170020j:plain

 

 

カジキボイジャー

ランナーとシール

f:id:candywrite:20170129170100j:plain

 

素組み

f:id:candywrite:20170129170122j:plain

 

完成

f:id:candywrite:20170129170142j:plain

 

ミニキュータマ

f:id:candywrite:20170129170204j:plain

 

クリアを入れて3色の構成です。

感覚がおかしくなってきていますが、これくらいが本当は普通…ではなく、これでも十分ハイスペックです。

このカジキとカメレオンは驚きのギミックを内蔵しているので、後編でご紹介したいと思います。 

 

 

●ミニキュータマ 

今回の目玉であるミニキュータマも少し解説させてください。

ミニキュータマのパーツ構成はこのようになっています。

f:id:candywrite:20170129170243j:plain

シールが貼ってある中板パーツは台座パーツに固定されたまま、球パーツだけくるくると回転します。

球は乗り越えがついていて、180度回転するごとにプチプチという感触があります。

中のシールは銀シールなので、光を当ててみると光っているように見えて非常に綺麗です。

 

集めて並べてみるとこんな感じです。

f:id:candywrite:20170129170307j:plain

かわいい。

苦労した分、余計にかわいい…。

 

…あれ?なんか1弾以外のものも含まれていますね。

という流れで3月中旬発売予定の2弾のラインナップもチラり。 

f:id:candywrite:20170129170332j:plain

9人のキュウボイジャー大集合。

この絵を見るとキュウレンジャー、非常に楽しそうに思えてきます。

 

ということでまずはキュウボイジャー状態の紹介をさせていただきました。

このあとはいよいよ合体ですが、合体は後編へと続きます。 

ロボの状態にもとことんこだわっていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

後編は一週間後の2/10(金)公開予定です。 

 

ということでついに食玩キュウレンジャーシリーズが始まります。 

第一弾となる「ミニプラ キュータマ合体シリーズ01 キュウレンオー」は 2/21発売です。

昨年のジュウオウジャーシリーズでは皆様にご支援いただいて非常に良い一年を送ることができ、とても感謝しております。

その感謝の気持ちを商品を通して少しでも皆様に還元できたらとスタッフ一同励んでいる毎日です。

今年もジャンジャンご意見・ご感想を発信していただけますと幸いです。

それではまた後編でお会いしましょう!

 

N西 

 

(C)2017 テレビ朝日・東映AG・東映 

www.bandai.co.jp