こんにちは。
スーパー戦隊食玩担当のN西です。
ミニプラ第1弾のキュウレンオーが発売になり、販売的に非常に好調なスタートを切ることができました。
「よっしゃ、ラッキィー!」ということではなく、共感していただき、ご購入いただいた皆様のお陰です。
改めてこの場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。
たくさんのご愛顧、本当にありがとうございました。
特にセット売りの販売が好調で、このセット売りという販売方法は皆様に喜んでいただけたのかなと思っております。
結果が良かったことを受けて、セット販売は今後も継続が決定しました!
こうやって皆様の声を聞きながら今後も商品開発を進行していきたいと思いますので、引き続きドシドシご意見を頂けますと幸いです。
今回はそんなミニプラの第2弾「ミニプラ キュータマ合体シリーズ02 キュウレンオー2(3/14発売)」のご紹介をさせていただければと思います。
今回もまた長くなってしまいました…。
キュウレンジャーの話を最初に聞いた時にキュウボイジャーを9体一気に販売するか、2弾分に商品を分けるか究極に悩みました。
よくよく検討を重ねた結果、ミニプラというブランドに期待されているクオリティを守るために二つの商品に分けさせていただくことにしました。
9体一気販売をするとなるとミニキュータマのクリアや現状のサイズ・色分けは夢のまた夢でした…。
なので全員揃うのが少し遅れてしまいましたが、第2弾も気合と愛情を込めて開発しましたので、どうかご容赦いただければと思います。
それではレビュースタートです。
●パッケージ
去年の反省で「ロボが同じようなポーズでパッケージの正面にいると、各弾ごとに見分けがつきづらい(=探しづらい)」ということがありました。
今年はその反省を活かして、ユーザーの皆様やお店の方が少しでも商品を探しやすくなるように、背景色やロボのポーズを1弾とできる限り変えました。
左が1弾のもので、右が2弾のものです。
併売しているお店もあると思うので、よく見てご購入ください。
ちなみにセット箱はこれです。
●ランナーとシール
シシボイジャーA
シシボイジャーB
シシボイジャーは1弾と同型を流用していますので、画像は省略します。
サソリボイジャー
尻尾の先の青のための金型があります。
できればシールにしたかったのですが、 パーツの形状的にシールを貼りづらいし貼ってもすぐに剥がれてしまうということが明確だったので、ここは気合の入れどころだと思い、がんばりました。
他に同じ色のパーツがない、パーツよりもランナーの方が重量が重いという恐ろしい非効率さですが、この部分には我々開発スタッフのミニプラ魂を感じてもらえると嬉しいです。
テンビンボイジャー
ヘビツカイボイジャー
人型になりつつ手足になる時に複雑な変形をするテンビンとヘビツカイはパーツ数が多いです。
箱がパンパンです。
ワシボイジャー
かなり細かく色分けしました。
クリア含めて成形色が5色あります。
キュウレンオー合体の取説はワシに入っています。
●素組み(左)と完成(右)
シシボイジャー
商品会議の時に上司から「1弾全種を持っている人が2弾も全種買う場合に2個目になるシシボイジャーにも何か嬉しい要素があるようにできないの?少しでもいいからさ」と言われ、最初「またまたそんなご無体な…」と思いつつも「…確かに正しい」と思い直しました。
そしてそういえばDXの方もキュウレンオーとセイザブラスターのシシキュータマは浮かび上がる絵柄を変える努力をしていたことを思い出して、ミニプラもせめてミニキュータマの絵柄を変えることはやろうという運びになりました。
ロボに合体した時に表面に来る側のシールが1弾と2弾で違います。
左が1弾のもので、右が2弾のものです。
サソリボイジャー
サソリボイジャーは上記の尻尾の青成形色の他にも『脚と脚の隙間を空ける』ということにもこだわりました。
「脚の隙間を空けると10%は見た目クオリティが上がるぞ」と心の中のリトルN西が言うのでその声に従いました。
強度の問題が出てきてしまうので画像のように足の先は繋がっておりますが、パッと見た感じちゃんと独立した脚に見えるようにはなったかなと思っております。
テンビンボイジャー
ヘビツカイボイジャー
この二人の目はどちらも別パーツにできました。
ヘビツカイは額のヘビまで別パーツです。
かなり細かいパーツになってしまうのですが、やはり顔を色分けできるとすごく見た目的な満足度が上がるなと感じます。
変形都合で関節が多いので結構ポーズが取れます。
ワシボイジャー
DXのスタイリングを元に作成した最初の設計時よりも少し羽を大きくしてみました。
5%ほど大きくしただけなのですが、元の設計から比べると迫力が出たので、ほんの少しのスタイリングアレンジでも大きな効果がありました。
ミリ単位ではなくコンマミリ単位までこだわるのことが食玩のようなスモールトイを作る開発者には求められるなと改めて感じました。
全員集合
ついに全員揃いました。
●合体
セイザドッキング!
四肢が全てゴツイです。
もちろん手脚の付け替え合体可能です。
一弾のキュウレンオーと比べるとこんな感じです。
横に広いですね。
第2弾は基本的に両腕になるサソリとワシの構造的にカジキとカメレオンのような引き出し式ヒジ関節を入れられないというのが最大の悩みどころでした。
ミニプラスタッフとあれやこれやと話していくうちに、まず決めたことは『ヒジ関節を諦めないこと』でした。
そして次に『無理矢理中に関節を仕込んでスタイリングを崩すようなことはやめよう』ということが決まりました。
そうなると『外付けの関節にしよう』ということが自然に決まります。
ですが、外付けの関節は他に使い道がない謎のパーツ化することが予想されるので『プレイバリューのある外付け関節にする』ということを目標にして試作を重ねてできたのがこのパーツです。
このパーツはサソリとワシに一つずつ入っています。
このパーツのお陰で表情のあるポーズを付けることが可能になりました。
そしてもちろん1弾のオオカミ・オウシ・カメレオン・カジキにも取り付けることが可能なので、オオカミやオウシも腕にした時にヒジを曲げられるようになります。
そしてこのパーツはこのようにつなげることが可能です。
いくつか集めてつなげると…
こんなこともできます。
そしてさらにもう一つ使い道があるのですが、それは後でご紹介します。
以上で公式の商品のレビューは終わります。
以下は公式の設定にはないですが、ミニプラオリジナルの遊びのご紹介です。
ミニプラ界では昔から『オレ合体』という言葉が存在します。
実は開発者も開発段階で遊びで色々とオレ合体をして楽しんだりしています。
ミニプラは『3Φジョイント』『4Φジョイント』『5Φジョイント』(Φ:ふぁい、直径)という3つの規格のジョイントを使い分けています。
ジョイントのΦが合っていればオレ合体をして遊ぶことができます。
例えばこんな感じ。
ヤダ、めっちゃカッコイイ…。
ワシボイジャーを2個使うと再現できます。
さらに先程ご紹介したヒジパーツが5Φジョイントなのですが、他の5Φジョイントと組み合わせるとこんなこともできます。
左手に装備しているキューザウエポンは3月21日発売のキュウレンジャーキット(なりきりアイテム)のものです。
このサイズでもちゃんと付け替えて9種類の武器にすることができます。
この画像だと分かりづらいですが、ブレードの部分もブルークリアラメという贅沢仕様です。
なりきりのキットもかなり気合を入れて開発しているので、「ミニプラは買ってたけど、なりきりのキットは今まで買ってなかった~」という方は、税抜276円とお求めやすい価格でのご提供ですので今回是非購入してみてもらえると嬉しいです!
宇宙戦隊キュウレンジャーキット(3月21日発売)の詳細はコチラ
さらに食玩からもDXキュウレンオーやDXセイザブラスターと遊べるSGキュータマが発売中です。
こちらは中身を選んで買える仕様です。
DXからも出ているラインナップは中のシールのデザインが違います。
DXでは発売がないラインナップもありますので、DXのものだけではなく、食玩やガシャポンのキュータマもチェックしてキュータマ集めを楽しんでいただければと思います。
ということで今回の公式・非公式併せての商品紹介は以上となります。
「ミニプラ キュータマ合体シリーズ02 キュウレンオー2」は3/14発売です。
男性の皆様、ホワイトデー当日ですので娘さんや奥さんや彼女さんへのプレゼントにぜひ!
ここで最後に一つだけご報告があります。
この度、私とメガハウスの担当O澤さんが3月いっぱいでスーパー戦隊の食玩担当を卒業することとなりました。
と書くと先日の記事で身を切ったとか口を滑らせているので「やりすぎて飛ばされちゃったのかな…これからミニプラのクオリティが下がるのかな…」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうことではございませんので、これからもちゃんとこだわりのミニプラが続々登場します。ご心配なさらず!
私はバイソンキングから伝統のミニプラ企画開発担当をさせていただきました。
自分の未熟ゆえに商品として至らぬ点があったり、関係各位にご迷惑をお掛けしてしまったりすることもありました。
しかし戦隊・ミニプラファンの皆様や関係各位のアドバイス・ご助力・ご尽力のお陰でここまでやってこれることができました。
この場をお借りして、万感どころではない億感の思いを込めてお礼を申し上げます。
皆様、本当に本当にありがとうございました。本当に。
4月からバンダイ・メガハウス共に新担当がスーパー戦隊食玩の企画開発をさせていただくことになります。
新生スーパー戦隊食玩スタッフをどうぞよろしくお願い致します。
(ちなみにメガハウスの設計担当さんと生産のシーズさんは変わりません)
企画開発を育てるのは何よりお客様からのご意見ですので、 引き続きドシドシご意見を寄せてあげてください。
ということで今回の記事は以上となります。
相変わらずの長文・乱筆でしたが、どうかご容赦いただければと思います。
皆様が引き続き良い食玩ライフを送れますように。
ありがとうございました。
N西
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